リンパ腫小委員会

活動内容

 JACLSリンパ腫委員会は、発足以来、小児期の非ホジキンリンパ腫のより良い治療法を求めて活動を続けてきました。


まず、非ホジキンリンパ腫の各病型別の問題点を探るため、1991年1月から1997年9月(JACLS発足前)の期間に、各施設で診断・治療された後方視的解析を行いました。この結果をもとに、より安全で効果的な標準的治療法の確立を目指して、1998年5月より2002年4月までNHL-98治療研究を行いました。NHL-98の治療プロトコールは、成熟B細胞型(B98)、T細胞型(T98)、未熟B細胞型(IR98、ER98)に大別され、合計148例の登録をいただきました。


治療成績は現在解析中ですので、詳細を述べることはできませんが、成熟B細胞型やT細胞型の進行期例や、未分化大細胞性リンパ腫(ALCL)ではさらなる治療成績の向上が可能ではないかと考えています。


一方、NHL-98治療研究施行中の2000年末頃から、日本国内の小児悪性リンパ腫の治療内容を統一する動きが生まれ、これは現在日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)へと継承されています。ここでは、小児白血病のいくつかの病型や悪性リンパ腫に対する統一した治療法が模索されていますが、悪性リンパ腫に関しては、成熟B細胞型とリンパ芽球型の二病型についてプロトコールが作成されています。また、極めてまれで日本全国規模でもなお少数例しか集まらないと考えられるALCLについては、JPLSGとヨーロッパのグループとの共同研究ALCL 99が開始されています。 このような流れを踏まえてJACLSリンパ腫委員会では、NHL-98以後、グループ独自の治療方針をとるのではなく、JPLSGの委員会の一翼を担う形で、全国統一の治療方式に参加していこうと考えています。 現在、JPLSGの新しいプロトコールをパイロットとして先駆けて施行しているほか、ALCL 99にも参加しています。


さらに同じく小児にはまれであるため、治療方式が統一されていないホジキンリンパ腫に関しては、九州山口小児がん研究グループと共同でアンケート調査を行い、これは現在、全国規模の調査へと発展しています。今後はホジキンリンパ腫の治療法の確立にも寄与していきたいと考えています。


委員

伊藤 剛 豊橋市民病院小児科
小林良二 北海道大学小児科
瀧本哲也 国立名古屋病院臨床研究センター
徳田桐子 市立八幡浜総合病院小児科
中川温子 愛知医科大学第二病理
藤田直人 広島赤十字原爆病院小児科
堀部敬三 国立名古屋病院臨床研究センター
松原康策 西神戸医療センター小児科
三井哲夫 山形大学小児科
矢崎 信 名古屋市立守山市民病院小児科
倭 和美 大阪市立大学小児科