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各小委員会から

ALL小委員会

ALL小委員会は、JACLS発足の1996年から小児急性リンパ性白血病(ALL)のよりよい治療法を確立するために活動しています。治療研究の対象は1歳から18歳までの成熟B細胞性を除くALLです。1歳未満の乳児例は1歳以上に比べ予後が不良であり、合併症も多く、また日本全体でも1年間に20数例しか発生しないことから、JACLSのみならず他の小児白血病研究グループと共同して乳児白血病委員会を設けて治療法の開発にあたっています。また、成熟B細胞性のALLはバーキット白血病とも言われ、成熟B細胞性の悪性リンパ腫と同じ病態や薬剤反応性を示すことから成熟B細胞性の悪性リンパ腫の治療が適用されます。そのため、このタイプのALLの治療研究はリンパ腫委員会で扱われています。

今までに行ってきた活動内容として、JACLSのALLの治療方針を決めるためにJACLS発足前に各地区で行われてきた治療研究の成績を検証しました。1991年から1995年までにJACLS発足当時に参加していた54施設で診断治療された670例のALLの患者さんの臨床データを基に成績を解析し、その後のJACLSのALL治療研究における病気の治り易さを予測する要因や治療法の構成などの決定の参考としました。1996年11月からALL-96と呼ばれるパイロット研究を行い、JACLSとして初めて行う治療研究の安全性を確認した後、1997年4月からALL-97治療研究を開始しました。

ALL-97治療研究では、わが国で初めてALLの免疫診断と遺伝子診断を中央で統一して行うシステムを導入し、参加施設の診断が均一で精度の高いものになるようにしました。これにより、混合型白血病や分類不能型白血病の診断が統一され、これらの病型の患者さんを対象とした治療研究を行いました。また、最初の1カ月で完全寛解に入らない患者さんを対象とした治療研究も組み入れました。これらはいずれも全国で初めての試みであり、その結果が注目されます。もう一つの特徴は、T細胞性ALLを他のALLと区別して治療研究を行っていることです。前述した成熟B細胞性ALLと同じく、T細胞性ALLもT細胞性リンパ芽球型の悪性リンパ腫と病気の性質や薬剤反応性が似ていることからこれらを同じ治療法で治療する研究を行いました。しかし、成熟B細胞性ALLと違ってT細胞性ALLの治療法は他のALLと共通する部分が多いため他の治療研究グループではT細胞性ALLを高危険群ALLとして治療を強化する方法が採られています。このALL-97治療研究は、2002年3月に673例の登録をもって終了しました。今後、この研究の成果が期待されるところです。

2001年4月からは、一部の施設で新たにALL-01pパイロット研究を開始しました。その結果を受けて改良されたALL-02治療研究を2002年4月に開始して現在に至っています。参加施設は当初の北海道、東海、関西、中四国の4地区に加えて京都大学グループ、東北グループが加わり、全部で106施設と全国一の規模を誇る研究グループとなっています。ALL-02治療研究では、ALL-97の中間解析結果に基づいて治療法を改良し、初期治療の反応性に基づいたリスク分類を導入した他、いくつかの研究課題を掲げています。また、全国に先駆けて遺伝子診断スクリーニングを導入し治療法に層別化に役立てています。その結果、極めて予後不良とされるフィラデルフィア染色体陽性ALLを早期発見し、独自の治療研究が開始されました。ALL-02治療研究では、年間180例の登録が期待され、6年間で1000例を越える症例登録が見込まれています。

委員

金田 眞(旭川医大) 堀 司(札幌医科大) 佐藤 篤(宮城県立こども)
高橋良博(青森県立中央) 出口隆生(三重大) 坂口公祥(浜松医大)
坂口大俊(名古屋第一日赤) 八木啓子(個人会員) 長谷川大一郎(兵庫県立こども)
河崎裕英(関西医大) 宮下恵実子(大阪大) 末延聡一(大分大)
西内律雄(高知医療C) 三木瑞香(広島大) 今村俊彦(京都府立医大)
平松英文(京都大)


AML小委員会

AML小委員会は、1997年9月20日に第1回の会議を開きました。AMLはALLにくらべて患者数が少ないことから、JACLS単独ではなく、日本の主だった白血病の治療研究グループと共同で「小児AML共同治療研究会」を結成し治療法を検討してきました。この研究会には、厚生省がん研究助成「小児難治性、二次性白血病の治療法の確立に関する研究」班(班長 月本 一郎)の助成を受け、JACLSを始め、東京小児がん研究グループ(TCCSG)、九州山口小児がん研究グループ(KYCCSG)、東北小児白血病研究会、京都大学、京都府立医科大学が参加し2年間の協議を重ね、小児AML共通プロトコール AML99 を作製しました。このプロトコールは2000年1月から全国の施設でAMLの子供達の治療に使用されています。

委員

小林良二(札幌北楡病院) 照井君典(弘前大) 岩本彰太郎(三重大)
大杉夕子(大阪医療C) 長谷川大一郎(兵庫県立こども) 嶋田 明(岡山大)
金井理恵(島根大) 金井理恵(島根大) 足立壮一(京都大)
今村俊彦(京都府立)


NHL小委員会

活動内容

JACLSリンパ腫委員会は、発足以来、小児期の非ホジキンリンパ腫のより良い治療法を求めて活動を続けてきました。

まず、非ホジキンリンパ腫の各病型別の問題点を探るため、1991年1月から1997年9月(JACLS発足前)の期間に、各施設で診断・治療された後方視的解析を行いました。この結果をもとに、より安全で効果的な標準的治療法の確立を目指して、1998年5月より2002年4月までNHL-98治療研究を行いました。NHL-98の治療プロトコールは、成熟B細胞型(B98)、T細胞型(T98)、未熟B細胞型(IR98、ER98)に大別され、合計148例の登録をいただきました。

治療成績は現在解析中ですので、詳細を述べることはできませんが、成熟B細胞型やT細胞型の進行期例や、未分化大細胞性リンパ腫(ALCL)ではさらなる治療成績の向上が可能ではないかと考えています。

一方、NHL-98治療研究施行中の2000年末頃から、日本国内の小児悪性リンパ腫の治療内容を統一する動きが生まれ、これは現在日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)へと継承されています。ここでは、小児白血病のいくつかの病型や悪性リンパ腫に対する統一した治療法が模索されていますが、悪性リンパ腫に関しては、成熟B細胞型とリンパ芽球型の二病型についてプロトコールが作成されています。また、極めてまれで日本全国規模でもなお少数例しか集まらないと考えられるALCLについては、JPLSGとヨーロッパのグループとの共同研究ALCL 99が開始されています。 このような流れを踏まえてJACLSリンパ腫委員会では、NHL-98以後、グループ独自の治療方針をとるのではなく、JPLSGの委員会の一翼を担う形で、全国統一の治療方式に参加していこうと考えています。 現在、JPLSGの新しいプロトコールをパイロットとして先駆けて施行しているほか、ALCL 99にも参加しています。

さらに同じく小児にはまれであるため、治療方式が統一されていないホジキンリンパ腫に関しては、九州山口小児がん研究グループと共同でアンケート調査を行い、これは現在、全国規模の調査へと発展しています。今後はホジキンリンパ腫の治療法の確立にも寄与していきたいと考えています。

委員

小林良二(札幌北楡病院) 三井哲夫(山形大) 関水匡大(名古屋医療C)
森 健(神戸大) 矢内友子(兵庫県立こども) 藤田直人(広島赤十字原爆)
徳田桐子(愛媛県立中央) 加納 原(京都山城総合)

QOL小委員会

委員

金田 眞(旭川医大) 力石 健(東北大) 前田尚子(名古屋医療C)
山口悦子(大阪市大) 圀府寺美(中野こども) 石田也寸志(愛媛県立中央)
久川浩章(高知大) 田村真一(京都市立病院) 早川 晶(神戸大)
天野敬史郎(三重大)

オブザーバー

谷川弘治(西南女学院) 小林 京子(自治医大)


支持療法小委員会

1.支持療法小委員会

白血病治療は、さまざまな合併症や副作用を伴いますが、それらに対しての予防・治療のことを支持療法といいます。具体的には、骨髄抑制に対しての感染症対策や輸血、嘔気・嘔吐への対策や輸液による抗がん剤の副作用対策などがあげられます。支持療法小委員会では「支持療法マニュアル」の作成とともに、合併症や副作用が発生した場合にはその検討を行い、参加施設での治療がスムーズに進むように努めています。

平成15年度は、感染症対策を中心に置いて「白血病治療における感染症対策ガイドライン」を作成して参加施設に配布する予定です。(文責 西村真一郎)

2.平成15年度 議事録

「白血病治療における感染症対策ガイドライン」の作成に関して、メール上で検討しました。その結果については、ガイドラインを参照下さい。

3.平成14年度活動報告

1)ALL-02治療研究計画書の支持療法の部分を改訂した。担当を以下に示す。

I-1,2,3 鈴木信寛
I-5,6 加藤剛二
I-4,7,8,9 鷹尾 明
II-1 見須英夫
II-1 森口直彦
II-2,3 西村真一郎
II-4,5,6 石田也寸志

2)ALL-02治療研究における有害事象調査を行い、総会で発表した。(pptあり)

3)ALL-02治療研究:寛解導入時における感染症対策指針を作成した。

委員

山本雅樹(札幌医大) 遠藤幹也(岩手医大) 篠田邦大(岐阜市民)
森口直彦(近畿大学堺) 岡田恵子(大阪市立総合) 田内久道(愛媛大)
岡田 仁(香川大) 大曽根眞也(京都府立医大) 伊藤 剛(豊橋市民)
今井 剛(大津赤十字)


移植小委員会

小児急性白血病は薬剤治療の進歩により治癒率がとても向上してきています。しかし中には化学療法だけでは白血病細胞を根絶しにくいタイプもあり、また運悪く再発した例などは通常化学療法だけで治癒を得る事は困難です。このようなケースに造血幹細胞移植が適用されます。もし完全寛解(見かけ上白血病を思わせる所見がない状態)で移植を行えば6〜8割の治癒が得られます。一方非寛解状態の白血病では化学療法のみの治療ではいずれほとんど全滅します。このような場合でも移植を行えば、率は低いですがそれでも3割位の治癒率が得られています。

私達移植委員会は上記のような症例に対し今後治癒率向上を目指した移植治療法の確立に努めようと思っています。現在は移植の際の感染予防対策(特に真菌症)、前処置方法の一つである全身放射線照射の仕方はどのような方法がよいかを研究しようとしています。

委員

井口晶裕(北海道大) 小沼正栄(東北大) 高橋義行(名古屋大)
安井昌博(大阪府立母子) 藤崎弘之(大阪市立総合) 浜本和子(広島赤十字)
鷲尾佳奈(岡山大) 石田宏之(京都府立医大) 加藤剛二(名古屋第一日赤)
藤野寿典(大阪日赤)


乳児小委員会

委員

大島淳二郎(北大) 高橋良博(青森県立中央) 平山雅浩(三重大)
宮村能子(大阪大) 石田敏章(兵庫県立こども) 石井榮一(愛媛大)
永井功造(佐賀大) 才田 聡(京都大)


研究審査小委員会

委員

鈴木信寛(道立子ども総合医療) 時政定雄(大阪市大) 石井榮一(愛媛大)
平松英文(京都大) 豊田秀実(三重大)